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 志樹は友人たちにそそのかされ、一人で夜の廃病院を訪れていた。

 最初に入ったのは遺体安置室だった。

 もう使われていないことは分かっているのに、どことなく他より温度が低く感じる。背中を震わせ、部屋を出ようと振り向いたところで志樹は固まった。開けておいたはずのドアがいつの間にか閉まっている。さらに背後ではカシャン、カシャンと個別のドアが開く音が続く。パニックになり、必死にドアを開けようとする手を後ろから掴まれ志樹は大きな悲鳴をあげた。掴む手に温度はなく、こちらを見る瞳に生気は宿っていない。叫び続ける志樹に死者たちが次々と群がり舌を這わせ、温度のない凌辱が始まる。
 恐怖に泣き叫ぶ志樹の声は、いつの間にか狂ったような喘ぎ声へと変わっていた。

 ふらつきながらたどり着いたのは白いカーテンの診察室だった。

 机の前に小さな椅子が二つ。壁際には診察台がある。誘われるように丸い椅子に腰を下ろした志樹の目の前で、ゆらりゆらりと赤い光が左右に揺れる。それを無意識に目で追っていた志樹はふらりと立ち上がり、感情の抜け落ちた表情で自ら診察台に上がった。そして、スルスルと下着を脱ぎ捨て脚をM字に大きく広げて腰を浮かせた。「ここ…ここ、が、熱いです…とても…」そう呟き、誰もいない宙に向かって志樹は秘部を指で広げクチュクチュと自分で弄り始めた。
「は、ぁ…あつい、あついの…みて、もっと…よくみて…」
 診察をねだるように、志樹は誰もいない闇に向かって淫らに腰を揺らし続けた。

 気が付くと、志樹は屋上に倒れていた。

 真っ暗な闇の中、今は何も掛かっていないたくさんの物干しざおと、小さな花壇の前に少しのベンチが並ぶ。志樹は誘われるように背の高い金網のフェンスに近づくと下を覗き込んだ。広がっているのは深い闇だけで、他に何も見えない。ぼんやりとそれを眺めていると、突然誰かが志樹の手を押さえ後ろから体を密着させてきた。そして硬いモノをお尻にあて、ゆるゆると誘惑してくる。頭ではだめだと分かっているのに、何故か体がいうことをきかない。自ら下着をおろし、金網を掴んで後ろにお尻を突き出した。ズブズブと太いモノがナカに埋まっていく感覚に、志樹がほうと息を吐く。ただただ、気持ちがいい。
「ん、ぁ、あぁ、ン、んんっ」背中を抱きしめられ、奥を突かれるたびに心と体が満たされていく。後ろにいる誰かに合わせ、志樹も腰を揺らし始めるとすぐに快感は絶頂近くにまで押し上げられた。「あ、だめ、も…っ、もう、ぃ…っ」最高の絶頂まで我慢しようと志樹は金網を握りしめるが、そっとその手を上から包み込まれ全身から力が抜けていく。そこをトドメとばかりに最奥を突かれ、堪えきれない快感に意識が飲み込まれる。
「っあ、あ、いく…イク、イッちゃ、…っ、逝く、ぅぅう!」その瞬間、ガシャンと大きな音を立て、志樹が固く掴んでいた金網が外れ―――
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奥村英二は翡翠色の花を贈りました。見えない涙を花に込めて。その花言葉は『あなたを愛せて幸せだった』。君を傷つけてしまっても、それでも。
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