CoC風ゲームブック

目が覚めると[USER]さんは古びた家屋の中で横たわっていました。
これは夢か現実か……いずれにせよここから脱出しなければならないと直感する。
まずは目の前にあるものを調べよう。

【机】
古びた机だ。
引き出しがついているが鍵がかかっているようだ。
力づくでも開けられそうなものだが何故か思うように力が入らない。

【本棚】
古びた本棚にはいくつもの本が並べられている。様々な言語で書かれているが、いずれも『呪い』についての本だとわかる。

【古びた本】
初めて目にした言語のはずだが自然と頭に知識が流れ込んでくる。
何ページも読み進めていると小さな音を立て鍵が落ちてきた。
大きさは小さく引き出しに使えそうなものだ。
改めて本に目を移そうとしたその時、
“これ以上この本を読んではいけない”
そう本能が告げる。
しかし、こんな状況でも好奇心が
“ページをめくれ”
と囁く。
本能に従うべきか、その囁きに耳を傾けるか。

【呪われたページ】
開かれたページから発せられた鉄錆の匂いにむせ返り、視界いっぱいに広がる血の赤がわずかに貴方の正気を奪う。
文字なんてほとんどが汚れて読めなくなっているが、そのページにかけられた『呪い』が貴方の失った正気を埋めるように入り込んでくる。
脳裏に深く焼き付いたのは『かんせい』の言葉だった。

【引き出し】
カチャリと音を立て鍵が回る。
ゆっくりと開けた引き出しの中には1枚の古びた紙が入れられていた。
意味ありげな余白があることからここに文字を書き入れればいいのだろうと思い至る。
どこを探しても筆記用具が無いため、自身の指先を傷つけ血文字を書くしか無さそうだ。
血文字を書くだなんて悪趣味なことをして引き返すことは出来るのだろうか……。
(血文字を書く場合は次の設問でエンド分岐になります。)

【呪い】
指先を傷つけ、鋭い痛みを堪えると赤い雫がポタポタと垂れる。
痛みを感じたということはここは現実だとでもいうのだろうか。
しかし、もはや夢か現実かなんてどうでもいい。
これを書き上げなければ。
貴方が書いたのは……

その文字を書き記した途端、部屋全体からケタケタと嘲笑う声がする。
「そう、その通り。これで君の呪いのできあがり。」
ごぽり。
口から夥しい程の血液が溢れ出す。
呼吸をするために吐き出そうとするがもはやその体力すら失っていた。
自身の正気と共に失われていく血液で最期の想いを綴った。

『これを見た貴方、どうか私のようにならないで。』
貴方に出来たことは次の犠牲者が出ないことを祈るだけだった。
(以下の設問はどちらを選んでも同じです)

その文字を書き記した途端、部屋全体からケタケタと嘲笑う声がする。
「そう、その通り。これで呪いのかんせいさ。」
狂気に満ちた誰かの声を聴きながら意識が暗転する。

目が覚めると自室のベッドに横たわっていた。
やはりあれは夢だったのか……そう思った時、ズキリと指先に痛みが走る。
目を向ければ、身に覚えのある傷が赤い雫を垂らしていたのだった。
(以下の設問はどちらを選んでも同じです)